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2017年4月27日 (木)

ラジオ・受信機の思い出 ~その6 初めての周波数直読機 ICF5900

ソニーICF5900(商品名はスカイセンサー5900ですが、あまりこの呼び方はしませんでしたね)は、私にとって最も印象深いBCL受信機です。今回の記事は少々長くなり読みにくいとは思いますが、ご了承ください。
Icf5900_5
ICF5900は、一般向けの安価な受信機で初めて10/2kHzの直読を可能にしたもの(目盛りは10kHz単位でしたが、目盛りと目盛りの間にスプレッドダイヤルを合わせることで、実質5kHzの直読を可能にしていました)で、「待ち受け受信」という言葉をBCL界に流行らせたのもこの機種ではなかったかと思います。
前回のICF5800の記事にも書いていますが、ICF5800を買う時点で本当に欲しかったBCLラジオはICF5900だったのです。当時15170kHzで午後に受信できていたラジオタヒチを、店頭で店員が簡単に受信してしまったという話を聞いていたことも、この機種への思い入れ・物欲を高める理由になっています。

ICF5800の性能面での限界もあって、一時期BCLのスランプに陥っていた私でしたが、たまたま近所のデパートに行ったときに電化製品売り場でICF5900が19800円で売られていることを発見しました。(当時はデパートにもBCLコーナーがあったのです)
定価のおよそ3割引きですが、ICF5900が2万円を切っているというのは驚きの安さだったという印象が残っています。(しかも、たぶん中波用だったと思いますが、簡単なループアンテナみたいなものがキャンペーンで付属していました)
ここで買わずしていつ買うんだという思いもあり、親に頼み込んで足りないお金を借金して買ってしまったのです。(今思えば、良く借金を許してくれたなとは思いますが)

ICF5800がメインだったとき、自分の物欲を抑えるため、「5900は単に周波数直読ができるだけで5800と大差無い。それに手探り受信の方が楽しい」と思い込むようにしていました。(いわゆる「酸っぱいぶどう」ですね)
しかしながら実際に買って受信してみたとき、直読の精度にも驚きましたが、その感度の高さにはそれ以上に驚いたことを今でも覚えています。ダブルスーパーの効果もあってか、19mb以上の感度低下も無く、ローバンドでも5800より明らかに高感度のラジオでした。(選択度は大したことは無かったものの、5800よりは上でした)
買ってから最初に受信したのは、16時頃に19mb(確か15305kHz?)で放送していたスイスのSBC(後にSRIに変更)です。5800では雑音が目立つこの局が、SINPOのSが2ランクぐらい上の非常に良好な状態で受信(もちろん待ち受け受信で)でき、その実力の高さに感動したものです。

ICF5900を買ってから、私の受信スタイルは少し変わったように思います。5800のときは性能の低さもさることながら、周波数が直読できないことにより、目的の局を受信するためには、まず近くの周波数で良好に受信できるものを見つけ(これがパイロット局)、それをもとに感覚だけで周波数をずらしていく・・・。もちろん、感覚だけでは正確に周波数を合わせることなどできませんので、目的局のインターバルシグナルを探していくことになります。
ICF5900は最初から正確に周波数をセットすることができますので、パイロット局など不要です。今では当たり前の周波数直読機能ですが、この価格のラジオで、しかもデジタル技術を使わずに精度の高い直読を実現したというのは画期的だったのではないかと思います。

ただ、この便利な機能は、その代償として少しBCLの魅力を奪ってしまったところもあります。ICF5800の場合は周波数を正確に合わせることができませんので、目的局が受信できなくてもしばらくその周波数エリアをサーチし続けることで、想定外の別の局に出会うこともありますし、実際に入感してなくても、「もしかすると見逃しただけで受信できていたのかも・・・」という考え方(妄想)をすることもできました。ICF5900は周波数をセットするだけですので、入感しているか否かが即座にわかります。それは受信できたときの喜びの何パーセントかを失う結果にもなりました。(そのため、当時はBCLの醍醐味は「手探り受信」にあるという人もいたようです)

・・・とはいえ、やはりこの5900は素晴らしい機種で、ヨーロッパ局を中心に初受信局のリストが一気に増えていくことにつながっています。5800のときに気になったイメージ混信も気にならず、全般的にバンド内がスッキリした印象もありました。とにかく感度は素晴らしかったですね。この「ラジオ・受信機の思い出」は「その23」ぐらいまで続く予定(^^;)ですが、この5900の時点で、ほぼ感度については最高峰のレベルに達していたと思います。

その後、5900で一通りヨーロッパ局を受信した私は、徐々にローバンド(当時、「トロピカルバンド」と言ってましたね)への感心が強まり、アフリカ・中南米・オセアニアの国内放送へと興味も変わっていきました。
そうなると、5900の選択度の甘さが気になってきます。私はソニーに問い合わせたこともあるのですが、5900の選択度は10kHz離れた状態でー45dBでした。(ついでに5800も質問したのですが、5800は36dBでした)少なくとも60dBは減衰してくれないと、キレイに混信をカットすることができませんので、5900の選択度では10kHz間隔で並ぶ局をうまく分離できないということになります。

そんなときに発表されたのが、別の記事にも書きましたが、「クーガ2200でガラパゴスの声を受信。高選択度の威力」という広告記事だったのです。

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