懐かしいBCLの世界へようこそ

プロフィールにも記載の通り、私は「BCL人口300万人!」と言われた頃からBCLに熱中。その後も細々と続けていたのですが、2006年頃にほぼ活動停止して現在に至ります。
(その頃に作成していた本家サイトが、この「BCL Dreams」です)

その後は、ネットにアップロードされた受信音や、自分で残した過去の録音、あるいはISテープ・レコードなどで懐かしむだけの日々が続いています。
普通にBCL活動をしている方からすると、「何が楽しいの?」と、理解に苦しまれるかもしれませんが、意外にこれだけでも楽しいんです・・・。

なお、こんな私ですが、ラジオ・受信機への興味は今も続いており、殆ど使わないにも係わらず、上記の昔運用していたサイトに出ている受信機も残っていますし、何とあのPERSEUSまで追加されていたりします。


このブログでは、そんな私のBCLに対する色々な思いを語って行きたいと思っています。
(上述の「BCL Dreams」のコンテンツであった「BCL雑感」の続編のようなものです)

今は様々な事情でBCLを再開できない人も、このブログの記事には共感していただける部分や、昔を懐かしんで、ノスタルジックな気分に浸ることができる部分もあるかもしれませんし、そうなれば幸いです。

それでは、よろしくお願いいたします!

2017年6月16日 (金)

思い出の放送局 ~Radio Bangladesh

今回の思い出の放送局は、バングラデシュ人民共和国のRadio Bangladeshです。

当時は現在のように各国の民族音楽がCDやネット配信等で簡単に聴くことができる・・・という便利な時代ではありませんでしたので、今回ご紹介するRadio Bangladeshと、その付近にあるAll India RadioやRadio Pakistan、さらにはSLBC(Sri Lanka Broadcasting Corporation)というのは、独特の(一言で言うと、「インド風の」)音楽を聴くことが出来るという点で、BCLならではの楽しみを満喫できる局でもありました。
また、これらの局は中国や朝鮮半島と違って、それなりに日本と距離もありますので、遠い国からの電波をとらえている臨場感というか、明らかな異国情緒も感じられますし、いずれの局も比較的容易に、かつ良好に受信できるという点でも共通点がありました。
実際のところ、このエリアの局でもっとも頻繁に受信した経験があるのはインドのAll India Radioです。ここは国際放送だけではなく、国内向けの放送もDXingの対象とするなど、近年に至るまで色々と楽しませてもらったものです。
また、受信レポートを書くのが面倒で、殆どベリ集めに興味がなかった私でも、このAll India Radioにはレポートを送り、1年半後ぐらいにベリが届いたという思い出もあります。

そんな中で、なぜRadio Bangladeshなの?ということになりますよね。
前述のように、このエリアの局はいずれも比較的容易に受信できる・・・のは事実なのですが、私の場合、実はこの中でダントツに初受信までに苦労したのがこのRadio Bangladeshなのです。
私がまだICF5800でBCLをしていた頃、13mbで昼間に受信できる南アジアの局が2局ありました。1局は11時半ぐらいから放送していたRadio Pakistan(これはディクテーションニュースだけでしたので、音楽は楽しめませんでしたが)。そして、もう1局が13時台に放送していたRadio Bangladeshです。
いかに短波といえども真昼に受信できる常連局となると、近いところが中心になりますので、これら2局は貴重な存在でもありました。

・・・なのですが、当時の私には、優れた受信機と立派なアンテナ・ロケーションでBCLを楽しんでいた方にはわからない苦労があったのです。
大阪市内でそもそも受信環境が悪い上に、当時のアンテナは10mぐらいのビニル線を室内に這わせた程度。そして受信機はICF5800です。この機種はシングルスーパーですので、13mbともなると、極端に感度が低下します。Radio Pakistanは何とかSINPO25222ぐらいで受信できていたものの、Radio Bangladeshに至っては影も形もありません。月刊短波等では常連局として有名だったにもかかわらず・・・です。

当時は夏休みでしたので、連日のようにチャレンジし、2週間後ぐらいにようやく弱いながら(時々ノイズにも埋もれながら)、例のISを受信できたときの喜びは、今でも忘れられませんし、あきらめずにチャレンジすれば珍局(私にとってはですが)を受信することも可能なんだという励みにもなりました。BCLとしてのレベルはともかく、DXingの楽しさに触れることができた瞬間だったのです。それ以来、Radio Bangladeshというのは、決して忘れることのできない思い出の局となりました。

そしてこのRadio Bangladeshは、今でもそれなりに容易に受信することができますし、多くの放送局がISを変更したり廃止したりする中、当時とまったく同じ音源のISを継続して使用しているのが嬉しいところです。All India Radioもそうした数少ない局の1つですが、やはりISというのは放送局の身分証明書のようなものですから、むやみに変更しないで欲しいですよね。

2017年6月13日 (火)

懐かしのBCL番組 ~ソニー BCLジョッキー

今回は、BCLブーム期のラジオ番組を取り上げてみましょう。

「BCLジョッキー」という番組は、私が聴いた初めてのBCL情報番組なのですが、1977年には既に番組が終了していますので、ブーム全盛の頃にBCLを趣味にしていた人しか知らないであろう番組です。
DJは富山敬さん。この番組を担当されていた頃は、アニメ宇宙戦艦ヤマトが大ブームを巻き起こしていた時期とほぼ重なっていたため、私もこの番組を聴く前から、富山敬さんのことは知っていました。(富山敬さんはそういう「時の人」でもありましたので、おそらくBCLとは関係の無い人、もしかしたら富山敬さんのファンだった女性の方にも、この番組を聴いたことがある人がいたのではないでしょうか)
しかしながら、富山さんはそのような様子はまったく感じさせず、BCLという地味な趣味の番組を、地味に真摯に担当されていて、好感の持てる(といっても当時は私も中学生ですので、そこまで考えていませんでしたが)番組づくりをされていたと思います。

この番組は、ポールマッカートニーの「ママ・ミス・アメリカ」で始まり、この曲をバックに、各局のIDが流れた後、「きのうの国から飛んでくる電波。あしたの国から飛んでくる電波・・・」といったナレーションが流されるというオープニングで、今のようにネットで当時の番組の音源が拾えるようになる前からも、頭の中ではいつでもこのオープニングが再生できるという印象深い内容でした。(余談ですが、当時関西に住んでいた方なら、FM大阪の「ビートオンプラザ」という番組も、同じ曲をオープニングに使っていたことをご存じかもしれませんね)

番組は聴取者からのレポート紹介のほか、富山敬さんが実際にICF5900で受信した(当時超多忙だった富山さんですので、本当に受信していたかどうかは、5900を愛用していたか否かも含めて不明ですが)放送局の話などもされていたように思います。
実質10分程度の番組でしたが、毎日放送されていたので、日々楽しみに聴いていたことを覚えています。なお、この番組の製作はTBSラジオで、当時大阪にはネットされていませんでした(どうも全般的に当時の大阪はBCLブームの広がりも地味だったような気がしますね。今思えばですが・・・)ので、直接TBSラジオにダイヤルを合わせて聴いていたものです。

そして、冒頭にも記載したように1977年の末にはこの番組が終了します。自分が愛聴しているラジオ番組が終わる時というのは寂しいものですが、私がそういう寂しい思いを最初に経験したのがこのBCLジョッキーでもありました。また再開しそうな終わり方ではありましたが、1つの番組が終わって再開することなど滅多にないという大人の事情を当時の私はまだ知らず、その後何年も期待していたものでした。。。

この番組はソニーがスポンサーであるため、ICF5900はもちろん、番組終了直前ではICF6800のCMも流れていました。(今でもその時のCMソングはしっかり覚えており、思い出にもなっています)そういえば、うろ覚えですが、CF5950(ICF5900のラジカセ版です)のCMもあったような記憶があります。
私がこの番組を聴き始めた頃は、まだ私が使っていたメインのBCLラジオがICF5800でしたので、このCMを聴くたびに早く5900が欲しいな~と思っていたものです。

私にとって、富山敬さんは宇宙戦艦ヤマトの古代進ではなく、もちろん伊達直人や番場蛮(このあたりが懐かしい方は同世代ですね)でもなく、BCLジョッキーのDJとしての印象がもっとも大きいですね。
実際にどのような番組であったかは、ネット上を探せば音源が見つかるはずですので試しに聴いてみてください。

2017年6月 9日 (金)

BCLラジオではないですが・・・ICZ-R250TVレポート(後編)

このICZ-R250TVの、性能面以外での良さを挙げるとしたら、やはり音。スピーカーからの音はいわゆる「Hi-Fi」ではありませんが、ホームラジオらしい音で、いわばPLLシンセサイザ方式以前の昔のBCLラジオのような印象です。少なくとも中波の民放を聴く限りは、こういう音質がベストかなと思います。
ちなみにこの機種、マニュアルには明記されていないのですが、内蔵スピーカーは一応ステレオスピーカーです。枕元でFM放送を聴くときなど、適度なステレオ感がなかなかいいです。

そしてこのラジオのもう1つの特徴は、外部機器入力により、スピーカーとして使えるということです。Bluetoothも使えたらベストでしたが、それでも外部機器(WALKMANなど)の音をこのラジオで鳴らせるのはなかなか便利です。必要に応じてそのまま録音もできますしね。
過去のBCLの録音音源などをこのスピーカーを通して聴いていると、何だか今まさにライブで聴いているかのような不思議な感覚に陥ります。(普通の外部スピーカーで聴いても同じなのでは?と思われるかもしれませんが、やはり「ラジオ」からBCLを楽しんでいた頃の音が聴けるというのは格別です)

前編の記事に書いたことも含めて、そろそろ総括に入りますが、この機種はトータルとしては非常に良くできており、ラジオの録音(海外放送だけではなく)を聴く機会が多い私としては、絶賛とまではいかないまでも、買って満足な機種でした。中波・FM(ワンセグも)ともに外部アンテナも接続できますので、十分BCL用としても使えることでしょう。
・・・ただ、本体のみの感度については、特にFMについてはもう一段上のレベルであって欲しかったところです。(せめて地元のコミュニティFM程度は単体でも良好に受信したいです)・・・なかなか、1台ですべてがナンバーワンという機種は出てこないものですね。
ということで、今後ICF-M780Nなど、FM感度の評価の高い機種にも手を出すしかないかな~と思っています。(カメラのマニアが良い一眼レフの交換レンズを追い求めてエンドレスに買ってしまうことを「レンズ沼」と言いますが、私の場合は「ラジオ沼」ですね。レンズ沼の場合は、高級車を購入出来るほどカネかける人もいますので、ラジオ沼など可愛いものですが)

ちなみに、本機種も発売されてから2年半以上が経過していますので、前モデル(ICZ-R51など)などの販売サイクルを考えると、そろそろ新製品が出てもおかしくない頃です。(実際、最近少し値段が下がり気味ですし)
個人的には、後継機種で実現を検討して欲しい機能が「radiko」との連携です。通常のラジオレコーダーとしての機能は現状のまま、radiko連携機能も搭載してくれたら、radikoならではのエリアフリーやタイムフリーのメリットを享受しつつ、それを自由に録音することも可能になりますので、こんな便利なことはありません。
色々と権利関係の制限も多いradikoですので、こういう普通のラジオにその機能を搭載することには調整が必要でしょうし、そもそもwifi環境が無ければまったく使えない、即ち外部環境に完全依存してしまうという機能をソニーが採用するか(従来のラジオ機能が搭載されていたら問題無いと個人的には思うのですが)という問題もありますが、適切な価格帯ならベストセラー機種になることは間違いないと思うのですが、いかがでしょうか。
(ただ、radiko連携機能のために本体をAndroid化するのはバッテリーの持ちが悪くなるのでやめてほしいですが)

2017年6月 8日 (木)

BCLラジオではないですが・・・ICZ-R250TVレポート(前編)

少し前までは中波で高感度ラジオというとICF-EX5(mk2)でほぼ決まりでしたが、最近は同じソニーのICF-M780Nや、今回ご紹介するこのラジオレコーダー ICZ-R250TVがそれを凌駕しているかのような評価レポートを見かけるようになりました。ラジオライフのような雑誌もそういう評価をしているのですから、それなりに信憑性のあるデータなのだろうという思いもあります。
Iczr250tv
ICZ-R250TVという機種は中波については市販ラジオの中でほぼNo.1級の評価。その反面、FMとワンセグ、特にFMについては感度が悪いと価格コムでも話題になっており、ちょっと不安もありましたが、やはり中波の実力とレコーダーとしての利便性が気に入り、ICF-SW11購入直後だというのに(もっとも、ICF-SW11は突然の生産終了発表による想定外の購入であり、元々はICZ-R250TVの購入検討をずっとしていました)思い切って買ってしまいました。最近このブログでも記事を書きましたが、これからは中波DXが楽しいのではないかという思いもありましたので。。。

さて、早速リファレンス機ともいえるICF-SW7600GRとの比較受信開始です。
FMについては、やはり7600GRの方が若干高感度ですが、ICZ-R250TVについても巷で言われているほど感度が悪いわけでもありません。(「感度が悪すぎる!」と言ってる人は、もしやワンセグアンテナとFM用ロッドアンテナを間違っているのでは・・・さすがにそんなことは無いですかね)
少なくとも私の家では外部アンテナを接続しなくても、部屋で普通に使う分には(放送局にもよりますが)特に支障の無いレベル。そして、明らかに7600GRより優れているのがFMの選択度です。FMの場合、高選択度が効力を発揮するケースはあまりありませんが、Eスポ発生時などでその恩恵を受けられるかもしれませんね。
・・・次に、期待の中波バンド。単品で聴く限り確かになかなか高感度の印象です。これは期待通りか・・・と思い、7600GRと比較受信してみたのですが、その差は結構微妙です。7600GRとは音質傾向が違うので、スピーカーでの聴感だけでは判断が難しいところもあるのですが、7600GRの方が了解度も高く、感度としてはほぼ同等か、もしかしたら7600GRの方が上?というようにも聴こえます。もともと7600GRの感度は、MWについてはいわば偏差値50台後半~60ぐらいの、「まずまず良好」という程度の機種ですが、それと比べて明らかにICZ-R250TVの方が上という感じはしませんでした。ちょっと期待しすぎたかな・・・と思います。なお、選択度は評判通り良好のようでした。
もう1つの受信バンドであるワンセグ音声は元々期待していませんでしたが、内蔵のワンセグ用アンテナだけで、部屋の中でも(エリア内の局は)何の問題もなく受信できました。スマホなどとの比較受信はしていませんが、こちらは実用上問題の無いレベルです。(余談ですが、テレビの音を聴いていて、昔のサウンドナナハンGTVのキャッチフレーズ「テレビの音を盗め」を思い出しました。。。)

なお、本機には「ノイズカット」という機能があり、三才ブックスのラジオ受信バイブルでは、これが同期検波の代用になるかのような書き方になっていますが、実際に使った限り、少なくとも聴感上は単なる高域カット機能です。(何かデジタル的な処理をしているのかもしれませんが、そういう感覚ではありません)、しかもFM放送の場合は、このノイズカットは実質的にはモノラルへの切り替えを行っているだけのようにも思えます。このあたり、もう少しソニーらしい先進的なノウハウを投入して欲しかったところです。

基本性能については以上です。ただ、このラジオは単に感度や選択度を語るだけで終わるのも惜しい製品ですので、次回、続きのレポートをお届けします。

2017年6月 7日 (水)

山田耕嗣さんと宮脇俊三さん

ん? 何の関係?と思われる方も多いでしょう。山田耕嗣さんは言わずとしれたBCLの大御所。そして、宮脇俊三さんは「時刻表2万キロ」などの鉄道紀行文の作家の第一人者です。お二人とも、既に亡くなられていますが、趣味に着眼する限り、本当にいい時期を過ごしてこられたな・・・と思う点で共通しています。
山田耕嗣さんは、私が生まれる前からBCLを始められ、BCLブーム期はもっともアクティブに活動できる時期だったのではないかと推測します。(経済面も含めて)
そして宮脇俊三さんはというと、太平洋戦争以前からの鉄道好きで、今から40年前(BCLブーム期と重なりますね)の、鉄道路線が今では想像もできないほど全国を網羅していた時代に、中央公論社で編集長の仕事をしながら、国鉄線の全線完乗を達成されています。そのときには上野発の夜行寝台列車を週末フル活用されていたものです。

40年前の状況を知っている者としては、現在の短波バンドの寂しさ、そしてノイズに汚れた状態というのは、聴くたびに悲しくなってしまいます。短波バンドの銀座通りとまで言われた31mbも、今では静かなものです。(もっとも、この状態は私の受信環境だけの問題かもしれませんし、その寂しさの中にキラリと光るものを見つけながらBCLを楽しむのが今のやり方なのかもしれませんけどね)
そして鉄道の世界、私は鉄道マニアではないですが、ブルートレインは好きでした。今や庶民も乗れそうな夜行寝台は唯一残ったサンライズ瀬戸・出雲のみとなり、あとは一生乗ることの無さそうな豪華列車のみとなっています。スピードと快適性ばかりが重視され、長距離を走る普通列車なども殆ど無くなってしまいました。
夜行列車が大幅に縮小(というより、ほぼ壊滅)されたのも、短波が衰退していくのも、結局のところ技術革新や世の中の変化によって主役としての役目を終えたことから、コスト削減のターゲットになってしまったことが主な理由のように思います。

お二人とも、今も元気に生きておられたら、現状を嘆いているかもしれませんね・・・。

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